PR Standard ―広報の基礎知識―

取締役がTikTokで大暴れ? 採用活動で始めた動画が国内外で話題に

2021-02-24 / by 伊東正樹

候補写真【三和交通様】

動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」上で、陽気に踊るおじさんとして話題になったタクシー会社、三和交通。大胆な挑戦と地道な努力の継続で、認知度向上や採用活動にも貢献した動画PR。仕掛け人の取締役・溝口氏、広報の小関氏、和田氏にお話を伺いました。

 ──動画でPRを始めた理由は何だったのでしょうか?

和田 採用活動の一環です。学生が企業を探すときタクシー会社だと見てもらえないこともあり、興味を持ってもらうきっかけ作りに始めました。真面目なことはHPに載っているので、あえてゆるさを前面に会社のよさを伝えようと、タクシーに関係のない動画を投稿し続けました(笑)。

 

溝口 業界の年齢層が高いんですよ。今後を考えると若い方々にもアプローチをかけよう、と。「タクシーってなんか怖い、おじさんばっかり」といったイメージを払拭したかったんです。

 ── 開始した時期と役割分担について教えてください。

和田 2013年からYouTubeチャンネル自体はあり、2019年から撮影・編集した動画を上げるようになりました。

 

溝口 最初は私と和田で、撮影も編集も手探りで始めたので、1本の編集に6時間かかったこともありました。今でも数時間かかっています。その後私が離れてTikTokをやってみようと。YouTubeは和田と小関を含めた3名に、企画も撮影も任せています。

 

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 ──動画に対する反響はいかがでしたか?

溝口 他企業から「うちの前で踊ってください、コラボしてください!」というお声や、TikTokの方に「三和交通の動画を見てTikTokを始めた企業さんも多いそうですよ。」と声をかけていただけました。また、社内からも動画に出たいと声が出たり、バズった動画は海外からもコメントが多数ありました。


和田 採用説明会や面接の会場で「動画を見ました」と声をかけていただくことも増えました。

 

溝口 若手社員を採用できるようになり、今年も30名の新卒採用が決まってます。

 ──何か動画の編集方針やコツはあるのでしょうか?

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溝口 TikTokは流行や要望に応えて作ったり、コメントしてくれた方にリアクションを返しています。失敗してもいいからチャレンジしようという社風があるのと、おじさんがどこまでやれるか、苦しまずに楽しくやろうと考えてます。会社でプレッシャーをかけるより自分が楽しめば周囲も自然と楽しんでできると思います。


和田 YouTubeは台本もリテイクもなしで、自由にフットワーク軽くやっています。登録者数は1万人を超えたいですね。今後はもう少しタクシーを絡めた企画をやろうかと話もしています。

小関 前職がカメラマンや料理人など色々な乗務社員がいるので、特技を活かした企画もやりたいですね。

 

溝口 いいじゃない!今日は無口だと思ったら、最後にいいこと言ったね(笑)。

◆三和交通株式会社

https://www.sanwakoutsu.co.jp/
住所:横浜市港北区鳥山町480
従業員数:1,474名(グループ全体) 広報体制:3人
事業内容:タクシー事業、ガソリン、自動車事業他
TikTokチャンネル:https://www.tiktok.com/@sanwakotsu
フォロワー数:約6.7万人(2021年1月時点)
総再生回数:1億4,000万回以上

三和交通

 

 

Tags: 特集, 動画PR

伊東正樹

Written by 伊東正樹

PR戦略局マネージャー。神奈川県出身。早稲田大学にて開発経済学を専攻し、商社、ライター経験を経て、現職にてコンサルティング業務に従事。 「金融、IT・通信、ヘルスケア、不動産、外食、美容・ファッション、自治体・ふるさと納税」など様々な業種のPRに携わり、現在は企業のSDGs・CSR案件やNPOなどソーシャル分野を担当。戦略策定や報道分析、記者発表会等のイベント企画・運営、報道資料作成、SNS・WEB広告の運用・分析、アンケート調査設計など一連の業務に携わる。